バランス形






軸方向変位の吸収の際に生じる内圧推力を発生させないために考案された伸縮継手がバランス形です。大口径、 圧力、配管設置場所などにより、十分な固定点が確保できない場合にバランス形をご使用いただくと大変効果的です。
バランス形には直管式 S形 、直管式 T形 、曲管式 L形 の3種があります。
バランス形には直管式 S形 、直管式 T形 、曲管式 L形 の3種があります。
原理
伸縮管継手を軸方向に伸縮作動させるには配管の端末を固定しなければなりません。固定に要す荷重は以下の計算式に基づきます。
内圧推力※ + バネ反力 = 固定点荷重
※内圧推力 = 伸縮管継手の有効断面積 × 内圧
例えば、ベローズの有効径がφ1075mm、内圧1.0MPaの場合、固定部には約9×105+バネ反力(N)の荷重が生じます。10752 × π × 1/4 × 1 = 907626(N) + バネ反力(N)
バランス形は、内圧による推力と圧力バランス(相殺)させるためのバランス用のベローズを別に設け、このバランス用のベローズに同じ圧力を加え、その推力を利用し本体伸縮用のベローズを縮める方向に引張りバランスさせます。 本体伸縮用のベローズと圧力バランス用のベローズはタイロッドや内筒またはクランクアームなどで結合します。S形バランス

A, Bのベローズにそれぞれ同じ圧力が加わると、双方に推力が働き伸びようとします。この時、反作用するようにタイロッドを取り付けます。つまり、Bのベローズが伸びるとAのべローズが縮むように設計されます。
伸縮作動はA,Bが連動して動きますので荷 は3つのベローズのバネ反力の合 が固定点荷重として発生します。内圧推力は作用しません。
L形バランス
