製品案内

B710 / B720(ビッグジョイント)

短面間の非溶接組立形防振継手
2層ベローズ構造により、短面間で振動吸収性能を向上させました。
従来構造と異なり、接液部は全てSUS316Lです。
JISフランジ用パッキンの使用が可能です。

B710 : 10K  B720 : 20KB710/B720 図面

※本型式は行政に基づく指導がある危険物ラインにはご使用できません。

口径
50A~300A
継手金具
JIS10K,20K/SS400(電気亜鉛メッキ)
ベローズ材質
内層:SUS316L、外層:SUS304
適合仕様
国土交通省仕様/諸官庁仕様防振継手

国土交通省大臣官房官庁営繕部監修
公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)平成31年版
第2編:共通工事 第2章:配管工事
防振継手 ベローズ形(2.2.8.1)
鋼製フランジ付きで、ベローズは、JIS G 4305(冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯)によるSUS304、SUS316又はSUS316Lとする。本継手は、溶接を用いずにベローズとフランジを組込んだものとし、十分な可とう性、耐熱性、耐圧強度(最高使用圧力の1.5倍以上)及び防振効果(補強材を挿入した合成ゴム製の防振継手と同等)を有するものとする。

全長

(mm)
口径 50A 65A 80A 100A 125A 150A 200A 250A 300A
B710(10K) 150 200
B720(20K) 110 150 200

ベローズ寸法

SUS316L(OB)も製作可能(受注製作)
口径 50A 65A 80A 100A 125A 150A 200A 250A 300A
ベローズ内径(mm) B710 59.8 75.8 88.7 114.1 139.7 165.1 216.1 266.0 317.0
B720 59.7 75.7 88.6 114.0 139.3 164.7 215.9 266.0 317.0
ベローズ外径(mm) B710 75.8 92.8 105.7 130.7 159.9 185.3 242.2 294.0 347.0
B720 75.8 92.8 105.7 130.7 159.9 185.3 242.2 294.0 347.0
外層 (mm) B710 0.25 0.25 0.25 0.25 0.30 0.30 0.40 0.40 0.40
B720 0.30 0.30 0.30 0.30 0.40 0.40 0.40 0.50 0.60
内層 (mm) B710 0.25 0.25 0.25 0.25 0.30 0.30 0.40 0.40 0.40
B720 0.30 0.30 0.30 0.30 0.40 0.40 0.40 0.50 0.70

性能

口径 50A 65A 80A 100A 125A 150A 200A 250A 300A
振動試験Y=±1.0繰返し変位 B710 100万回異常なし
B720
繰返し加圧試験 B710 (0→1 MPa→0)
(0→2MPa→0)
10万回異常なし
B720
ベローズばね定数 (N/mm) B710 46 44 44 72 118 119 134 175 175
B720 106 117 154 136 302 357 227 361 561
軸方向変位量 (mm) B710 ±9.0 ±9.0 ±9.0 ±8.0 ±8.0 ±8.0 ±12.0 ±12.0 ±12.0
B720 ±4.5 ±3.5 ±3.0 ±5.5 ±5.5 ±5.5 ±8.0 ±7.5 ±6.5
軸直角方向変位量 (mm) B710 ±5.0 ±4.0 ±3.0 ±2.5 ±2.0 ±1.5 ±2.5 ±2.0 ±1.5
B720 ±1.5 ±1.0 ±0.8 ±1.5 ±1.1 ±0.9 ±1.6 ±1.1 ±0.9

防振ゴムの交換について

防振ゴムの目的
ガイドボルトに付属する防振ゴムは製品の内圧推力を受け持ち、防振効果を担う部品でウレタン製です。
本来、製品が設置された配管前後の固定が強固であれば内圧推力で製品自身が軸方向に伸びません。しかし、空調、衛生配管においては、防振架台の設置が一般的で、強固な固定をもった配管条件は困難な事から、この防振ゴムが推力荷重を受け持ち、かつベローズの動きを阻害しない干渉材の役目を担っています。

防振ゴムの交換時期
ゴムの圧縮率、内部流体温度、環境温度および環境湿度等の諸条件により防振ゴムの寿命は異なりますので、弊社ではゴムの寿命を定めず消耗品としています。
防振ゴムの交換時期はゴムの変色や劣化、割れが確認された時となりますので、定期的な目視点検の実施をお願いします。なお、防振ゴムが損傷しても継手本体の気密性能に直接影響を与える事はありませんが、防振効果の低下による騒音の発生や機器及び配管固定部に影響を与える可能性があります。メンテナンス等のタイミングでの交換を推奨します。

防振ゴムの交換方法
防振ゴムの交換を行なう場合は、以下の手順で行なってください。

1.運転停止
運転を停止し、内圧が加わっていない状態としてください。加圧状態での作業は継手の破損や怪我の危険があります。なお、防振継手本体を配管から取り外す必要はありません。

2.内側ナットの移動
ガイドボルトのフランジ間にある内側ナットをフランジ端面まで移動し、製品の全長を固定します。


3.六角ナットの取り外し
ガイドボルトのフランジ外側にある六角ナットを緩め、六角ナットと座金を取り外してください。


4.清掃
劣化した防振ゴムを除去し、防振ゴムが接していたフランジホルダーと座金との接触面をきれいに清掃してください。

5.取り付け
新たな防振ゴムをガイドボルトに挿入し、座金と六角ナット(ダブルナット)を接続します。

6.調整
六角ナットの締め付けは防振ゴムと保護座金との間に隙間が出来ないよう、密着させた位置で固定(ダブルナット)してください。なお、防振ゴムを過度に圧縮するまでの締め込みは不要です。

7.内側ナットの移動
2項で移動した内側ナットを緩め、再度ガイドボルトの中間に移動し固定(ロックナット)してください。


※ガイドボルトとフランジの間に防振ゴムが入っていますので軸方向に多少伸びますが、無理な取付けを行うと破損する場合があります。このような場合はガイドボルト両端のナットでフランジ間の位置調整を行ってください。
※配管取付け後、フランジ内部のナットをゆるめガイドボルトを中央に寄せて固定(ロックナット)してください。
※設置時は心をあわせて、まっすぐになる様に配管してください。
※ビッグジョイントを一般の伸縮継手として使用する場合にはガイドボルトを取り外してください。