製品案内

伸縮管継手

防油堤用ベローズ

防油堤の目地部を補強する平板形のベロ-ズ

防油堤(防液堤)の目地部を補強する新しいタイプの地震対策用の可撓性材です。従来の止液板に比べ、大幅に可撓性が優れている為、地震時に防油堤の破損を防ぎ、 危険物の流出を完全に防ぎます。又、ステンレス鋼製の為、劣化や火災に対する心配は全くありません。

ウォールジョイント

ステンレス鋼製防油堤目地補強性材

阪神・淡路大震災の被害から貴重な教訓を得た産物です。

阪神・淡路大震災時に神戸地区のLPG基地等で、タンク周囲の防油堤(防液堤)が接続目地部で大きく開いて、その用をなさない事が起こりました。これを契機として危険物保安技術協会殿(KHK)が主催の、防油堤の耐震性調査検討委員会の分科会において学識経験者が参画し調査・検討及び実機試験の立会いを行い、その成果の報告書が自治省消防庁殿及びKHK殿から公表されました。

これを受けて自治省消防庁危険物規制課長名で消防危第32号「防油堤の漏えい防止措置等について」と消防危第33号「防油堤目地部の補強材の性能等について」により防油堤目地部の可撓性材に関する技術上の指針にて運用されるよう各都道府県消防主管部長あてに通知されています。この通知によりKHK殿にて目地部の補強材の試験確認に係る業務規定及びその実施細目が決まり、弊社は性能実験及び計算式を確立し、製造行程、品質管理体制について厳重に審査を受けて、確認工場指定通知をKHK殿より受けました。

弊社では既に新設及び既設タンクの防油堤用として、この通知に従ったステンレス製可撓性材を納入しておりますが、開発者として高い評価を受け、種々の問題に対応して設置者の信頼を得ております。

三軸方向変位(各200mm)の立会確認試験状況
  ステンレス製可撓性材(単式)
三軸方向変位試験
ステンレス製可撓性材(復式)
三軸方向変位試験
変位:0mm
変位:200mm

ウォールジョイントの特長

1.性能
V字断面形状なので大きな変形能力を持っています。
2.材質
ステンレス鋼SUS316材なので海水・油等に強い材質で劣化や老化が有りません。
3.耐久性
耐候性、耐熱性、耐孔食性、耐クリープ性等を持っていますので長期の使用に耐えます。
4.重量/施工性
重量は軽い(1400 l × 3000Hで約47kg)ので運搬は人力で、取付等の施工も簡単で作業工数も少なくて済みます。
5.経済性
比較的に安価、運搬費、取付費、耐久性、補修、メンテナンスを考えれば総合して経済的です。
6.特殊寸法対応、構造
フーティング部のコーナー断面形状に合わせて簡単(溶接でコーナ ーを接続可能)に対応出来ます。
7.低温タンク用
低温のLPG、LNGその他低温液貯蔵用タンク(-164℃~200℃)でも低温に強いステンレス鋼を使用しているので適用が可能です。

ウォールジョイントの取付け方法

1.
ウォールジョイントは消防危第32号の通知に従って、防油堤の軸方向、鉛直方向及びこれらに直角方向の3軸方向各200mmの変位を同時に吸収する事が可能です。
2.
偶角部(コーナー)用は3軸方向に各50mmの変位を同時に吸収する事が可能です。
3.
ウォールジョイントは危険物保安技術協会殿の認定シールを貼って納入します。
4.
ウォールジョイントは防油堤の内壁又は外壁側にアンカーボルト、フランジ、ガスケットにより取付けて止液性を確保します。
5.
土被りが400mm以上ある防油堤は直壁部のみにウォールジョイントを取付け、フーティングは帆布等の耐久性のある材料でシールします。土被りが400mm未満の場合はフーティング部の下端までウォールジョイントをボルトで取付けます。(取付図参照)
6.
既設防油堤の伸縮目地にウォールジョイントを取付ける場合のアンカーボルトの取付範囲は、止液板のフックによりコンクリートが破損する恐れが大きい事から、止液板のフックのある範囲を避けて取付けて下さい。
7.
取付けにはコンクリートの壁面に目地を挟んで、ウォールジョイント図面に従って穴の位置を定め、アンカーボルト用の穴をあけそれにボルトを埋込み、ウォールジョイントを耐油性ガスケット、フランジ、ワッシャーを用いてナットで防油堤体に堅固に締め付けて下さい。
現地での取付状況
現地での取付状況
施工状況
施工状況
フーティング部のコーナー組立状況
フーティング部の
コーナー組立状況

ウォールジョイントの取付図

ウォールジョイントの設計製作に必要な条件

防油堤はコンクリート施工のため精度が落ちるので現物寸法に合わせて取り付ける必要があります。ウォールジョイントの設置の為に弊社の設計製作上の必要な条件仕様は次の通りです。

1.
1 防油堤の平面図及び目地部の位置
2 補強可撓性材取付位置の詳細図
3 防油堤平面図での取付防油堤の屈折角度
4 断面図によるフーティング部の勾配、長さ、平坦度等
5 防油堤の取付範囲高さ
6 フーティング部上面からの土被り寸法
7 防油堤の内側取付か外側取付
8 アンカーボルト取付位置と止液板その他との位置関係、実測寸法
9 偶角部の目地部詳細
2.
施工希望納期
3.
個数

ウォールジョイントの設計製作に必要な条件

  目地部 隅角部
軸方向変位量:X 200mm 50mm
軸直方向変位量:Y 200mm 50mm
軸直方向変位量:Z 200mm 50mm
型式番号 高さ(H)範囲及び最小使用板厚(t) (mm)
WJ-S630 H≦1000 : 0.6
WJ-D1150 1000<H≦1700 : 0.6
1700<H≦2000 : 0.8
WJ-D1400 2000<H≦3000 : 0.8
WJ-D1750 3000<H≦4500 : 1.0
WJ-D980 1000<H≦1700 : 0.6
1700<H≦3000 : 0.8
3000<H≦4500 : 1.0
単位: mm
型 式 番 号 L Lb P×N H 用 途
WJ-S630 630 480 80×6 1000 目地部用
隅角部用
単位: mm
型 式 番 号 L Lb P×N L2 H 用 途
WJ-D1150 1150 400 80×5 200 2000 目地部用
WJ-D1400 1400 400 80×5 450 3000
WJ-D1750 1750 400 80×5 800 4500
WJ-D980 980 240 80×3 350 4500 隅角部用