サステナビリティに関する考え方及び取組

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サステナビリティに関する共通の考え方及び取組

共通の考え方

 当社グループのサステナビリティに関する考え方は、持続可能な社会の実現への貢献、すなわち、経済、社会、環境が持続可能になるように企業活動そのものを変えていこうというものです。気候変動などの地球環境問題への配慮、人権の尊重、従業員の健康・労務環境への配慮や公正・適切な処遇、取引先との公正・適切な取引、自然災害への危機管理など、サステナビリティに関する課題への対応は、リスクの減少のみならず、当社グループの提供する製品・サービスが、社会のサステナビリティの課題解決への貢献と捉え、事業を展開しております。

共通のガバナンス

 当社グループのサステナビリティに関する課題の認識、戦略の検討、リスク管理、目標設定とそのフォローにつきましては、リスク管理委員会を中心に行っております。リスク管理委員会は、業務執行取締役、監査等委員取締役及び内部監査室を含む委員で構成され、毎月開催しております。

共通のリスク管理

  当社グループがサステナビリティに関するリスク及び機会を認識した際には、リスク管理委員会に報告され、リスク管理委員会で識別・評価を行います。重要なリスク及び機会については、取締役会に報告され、取締役会の判断に基づき、リスク管理委員を中心に対処いたします。

気候変動について

気候変動に関する戦略

 リスク管理委員会では、気候変動に関する課題につき、国際的な動向把握、他社事例研究、当社グループの過去からのデータ分析などの活動を通して戦略を検討しております。中期的な施策としては、千葉工場の拡張工事が完了し、今後、海外グループ会社の日本国内向け製品の製造ラインを千葉工場へ移設することにより、輸送コストの削減、発電効率の向上、温室効果ガス(CO2)の削減につなげたいと考えております。

施 策 期待される効果
 中国(天津、上海)、ベトナム(ホーチミン)の子会社工場で行っている国内向け製品・部品等の製造を国内工場に移管する。  中国、ベトナムから日本への長距離輸送で発生する温室効果ガスの減少が見込まれる。
 発電効率に優れた日本国内の製造比率が高まり、温室効果ガスの発生の減少が見込まれる。
 新しい工場設備の導入(古い工場設備からの交換を含む。)  エネルギー効率の向上による温室効果ガス低減効果が見込まれる。

 また、下記の「気候変動に関する指標及び目標」の対象ではありませんが、当社グループの展開する事業そのものが温室効果ガス(CO2)の削減効果を有し、社会貢献に繋がるものとして、下記の事業を展開しております。

(電力分野)

 発電時に温室効果ガス(CO2)が発生しない、原子力発電所、水力発電所、地熱発電所等の発電所向け配管継手の製造。
 工場等に電力を供給する、水素発電機用の配管継手を製造。

(自動車分野)

 水素自動車に水素を補給するために設置される、水素ステーション向け配管継手の製造。
 EV車向けの軽量化した金属製自動車部品の製造。

(造船分野)

 水素用の配管継手が、世界初の水素運搬船に採用され、現在、実用化に向け、研究・開発中。

気候変動に関するリスク管理

 気候変動に関するリスクについては、リスク管理委員会を中心に、中長期的にどのような気候変動に見舞われるリスクや機会があるのか、また、その変動により当社グループにどのような財務的影響があるのかを検討中であり、経営戦略にも反映してまいります。

気候変動に関する指標及び目標

 気候変動に関する指標及び目標は、現状、Scope1及びScope2に該当する温室効果ガス(CO2)排出量を当社グループ全体で把握し、2050年度までに温室効果ガス(CO2)排出量ネットゼロを削減目標に定め、上記の「気候変動に関する戦略」に記載の施策に取り組んでおります。

当社グループの温室効果ガス排出量(単位:t-CO2)

2025年3月11日集計

  Scope1 Scope2 合計
2023年 255 5,298 5,553
2024年 166 5,234 5,401

人的資本(人材の多様性を含む)

人的資本に関する戦略

 人的資本に関する戦略は、人材の育成や働きやすい環境の整備等でありますが、スキルアップ、公正・適切な処遇、多様で柔軟な働き方、出産・育児サポート、介護サポート等の具体化を検討中であります。当社グループの人材の多様性については、1988年の中国への進出、1994年のベトナムへの進出以来、アジアの人材の活躍を実現しております。  なお、現在、当社が定める目標達成のための戦略については、下記の「人的資本に関する指標及び目標」の中で、目標ごとの戦略を記載しております。

人的資本に関するリスク管理

 人的資本に関するリスク管理として、アジア人材の活躍の基盤として人権の尊重が位置付けられ、取締役向け勉強会にて採り上げ、当社グループの人権意識を高める努力を、リスク管理委員会を中心に行っております。

人的資本に関する指標及び目標

 人的資本関係では、社内環境整備の一環として、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出した値を、人的資本に関する戦略における指標としており、直近の実績値については以下のとおりです。なお、当社グループにおいて、賃金差異についての人事制度おける男女の処遇に差はありません。

2024年実績(国内6社)

名称 管理職に
占める
女性労働者の割合
(注)1
男性労働者の
育児休業
取得率
(注)2
労働者の男女の賃金の差異
(注)1
全労働者 正規雇用
労働者
パート・有期労働者
㈱テクノフレックス 4.6% 83.3% 72.2% 78.3% 63.5%
㈱TFエンジニアリング 0.0% 0.0% 98.4% 66.5% 167.4%
ニトックス㈱ 0.0% 0.0% 55.2% 76.4% 15.8%
㈱中野製作所 0.0% 0.0% 67.7% 81.7% 52.3%
㈱チューブフォーミング 0.0% 0.0% 73.3% 73.3% 68.1%
㈱スペースケア 8.7% 50.0% 62.9% 76.4% 54.2%

(注)
1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 また当社では、下記の通り、人的資本関係で2つの目標と、それぞれの戦略を定めております。

1 目 標 従業員の平均勤続年数を15年以上にする。
戦 略 従業員全員が女性活躍推進法に関する理解を深め、平均勤続年数を向上させるため、環境・支援体制を整える。
2 目 標 育児休業の取得率を男性取得者1名以上、女性取得率90%以上にする。
戦 略 育児休業制度の周知や情報提供を行う。

 なお、経営環境の変化をふまえ、より人材育成の観点での検討が必要と考え、「人材育成」「健康経営の実践」等の課題につきましても、人的資本に関する戦略における具体的な指標及び目標を、検討してまいります。

知的財産への投資

 知的財産については、企業が競合と差別化し、競争優位を確かなものにするための源泉と捉え、従来より、様々な配管のニーズに応える製品などを生み出す研究、生産、物流、販売を展開しています。また、一般的な情報開示のみならず、投資家説明等、様々な接点を通して社会に理解を求めることに努めます。

2025年3月28日

代表取締役社長 sign