防災意識の高まりによる市場優位性と新規市場への挑戦

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「災害列島」の言葉が示す通り、日本の国土は有史以来さまざまな自然災害に見舞われてきました。地震、津波、火山噴火、集中豪雨など、毎年のように日本のどこかで自然災害が発生し、多くの人びとがその犠牲となっています。最近では、東北の太平洋岸に壊滅的な被害を与えた東日本大震災をはじめ、伊豆大島を襲った土石流、広島市の土砂災害、御嶽山噴火、熊本地震、西日本豪雨など、幾多の自然災害が甚大な被害を引き起こしてきました。そして災害発生時に最初に浮上するのが、水、電気、ガスといったライフラインをいかに確保するかという問題です。

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飲料水の確保は、被災者が災害を生き抜き、暮らしを立て直すためになくなてならないものと言っていいでしょう。テクノフレックスは地震などによる配管の歪みを自らが変形することで吸収するフレキシブルホースや伸縮管継手の提供を通じて、被災地が何よりも必要とする飲料水の供給を支え、被災地の復興に寄与してきました。またグループ企業のアクアリザーブが製造・販売する貯水機能付給水管「マルチアクア」は、断水した場合でも一定期間の生活水を貯水する画期的な製品です。テクノフレックスは水道インフラに関わるこれらの商品を積極的に展開することで「防災・減災」の新たな市場創造に挑戦しています。
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テクノフレックスの防災関連ビジネスの対象は自然災害だけではありません。オフィスビルやホテル、高層の集合住宅で火災が発生した際活躍する消火設備等の中核部品にもテクノフレックスの製品が使用されています。グローバルベースでは、スプリンクラーの設置数が少ないという見方もできる日本において、テクノフレックスの潜在成長性はあると考えます。東日本大震災などの被災体験、近年の世界的な気候変動に伴う災害の増加等、人々の防災意識は高まり、災害抑止に向けた国や地方自治体の取り組みも積極化しております。テクノフレックスは拡大する防災・減災ニーズに的確に対応しながら、ライフラインの保全を通じて、安全・安心な社会の実現に貢献してまいります。